君とさよならの時間 ~大好きの涙~
「やっぱ、好きです」
「は?なに?好きじゃない、って言ったのに、次は好きですって」
こっちにも事情ってもんがあるんだよ!って言いたくなったけど、ここは我慢。なんかややこしくなるとあっちにも悪いし。
「てかさ、あんま好きじゃないんでしょ?適当に付き合ってみましたー、みたいな感じでしょ?」
ポニーテールの女が、腕組をして私に言った。
「ち、…違います」
「嘘!目泳いでるじゃん~」
フフッと笑いをこぼすツインテールの彼女。適当なのだろうかアレは。あっさりと付き合うフリをする、って決まったけど。
というか、私がなんでここまで“彼女のフリ”をしなきゃいけないんだろう。めんどくさいなぁ…。