君とさよならの時間 ~大好きの涙~



 そんな彼は、私の隣の席。


 ドカッと偉そうに座ったアイツは、私の目を見ては舌打ちをしてすぐ逸らした。





 ひどくない?今の。



 ま、別になんでもいいんだけど。






 私はまた窓の外へと目線を移すと、クラスの女子の陰口が耳に入ってきた。



「なんであんな子が葉上くんの隣なのよ」


「ちょっと美人だからって、調子乗りすぎ」


「あー、席変わりたい!!」



 なに好き勝手言ってくれちゃってんの?



 あんな子、って言われるほど私なにかした?

 美人じゃないし、調子にも乗ってない。第一、席はくじ引きだったでしょ?

 私だって、席変えてほしいわよ。私はこの席がいいから、彼の席を変えてほしい!





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