君とさよならの時間 ~大好きの涙~
「チッ、勝手に俺の住所調べんな!来んな!」
怒鳴ったあと、バタンッと勢いよく扉を閉めた。
「え、ちょっとぉ!扉開けてよ、葉上くん~」
「せっかく先生に住所聞いたのにぃ!」
ドンドンドンッと扉を叩きながら大声で言う女子。
は…?担任に住所聞いた?
はぁー。バカじゃねぇの?あのセンコー。なに勝手に人の住所教えてんだよ。プライバシー守れよ!!
「帰れっつってんだよ!!!」
愛美じゃないことにガッカリした俺は、八つ当たりするかのようにキレながら言った。
「………、帰ろ」
「うんっ……ヒック…」
泣いてんのか?あの女たち。泣きたいのはこっちだっつーの。