君とさよならの時間 ~大好きの涙~
―――月曜日。
「ゴマ、てめぇ俺の住所女に教えたろ」
HR終わり、廊下にいたゴマ…もとい、担任の後藤 満寿【ゴトウ マス】に俺はトーンを低めにして言った。
「悪い悪い。『教えてくれ』って言われてな」
「はあ!?なんだよそれ…」
相変わらずダルそうな言い方に、俺は呆れながらはぁーとため息をついた。
「じゃあ、愛美の住所、教えろよ」
「それは無理だ」
「なんでだよ。女には教えて、俺には教えてくんねぇのかよ」
「プライバシーを守ってるだけだ」
「おいおい。俺のプライバシーはどうでもいいのかよっ!」