君とさよならの時間 ~大好きの涙~
スッとしゃがんだ葉上は、私と同じ目線の高さになった。
ドキ…と高鳴る鼓動。
……隠し事?え、なんでそんなことを聞くの?
「か、隠し事してたとしても言わないわよ。最初に言ったでしょ?『深入りはしないで』って」
「あー…言ってたな。
これは深入りじゃねぇ。質問だ」
は?と言いたくなるほど、馬鹿げた考えに私はため息をひとつ吐いた。
「――隠し事してる、って言ったらどうするの?」
「どうもしねぇよ。そうなんだ、で終わる」
「じゃあ、隠し事してる」
葉上は「じゃあってなんだよ」と言いながら、ゴロン…と寝っ転がった。