君とさよならの時間 ~大好きの涙~
今までそんなこと聞いてこなかったのに、いきなりどうして……っ。
もしかして、バレた?私が病人だって。
いやいや。バレるはずがない。
藤井先生が、この学校に「静野 愛美が病人だってことは誰にも教えないでください」と言ってあるはずだ。
先生が、思わず…?それはない…よね。だって学校は「わかりました」と言ったんだから。
私は目を閉じてスヤスヤと寝息をたてる葉上を、じっと見つめた。
ねぇ、葉上。あなたは、私をどこまで知っているの…?
本当は知ってるの?
私が“普通”じゃないって。