あくまで小悪魔【BL】
しかし新卒どころか、すでに30間近のおっさんだったとは…。
もう、その日は、驚きの連続で正直疲労困憊だった。
何かのセレモニーが終わった後ってのは、どっと疲れが押し寄せて来るものだけど、本来経験する筈のない疲労感まで上乗せされてしまった訳だから。
まぁそんなこんなで出会いは衝撃的だったけど、人間ってのはどんな破天荒な事でも毎日それに関わっていれば次第に慣れるもので。
今だに不意打ちで度肝を抜かれる瞬間はあるものの、もう俺達は普通に一条の特異体質を受け入れていた。
それは俺達だけに限らず、今まで彼に関わってきたすべての者に当て嵌まることだろう。
「ありがと~。助かった~」
職員室の、一条の机までたどり着いた所で改めて礼を言われた。
「良いって良いって。その代わり、今度ジュースでもおごってよ」
机の上にノートを置きつつ笑顔で返答する。
瞬間、右手の人差し指に、ピリッとした痛みが走った。
「こら、司藤」
ノートの端ででも切ったかな、と指を確認しようとした俺は、右斜め向かいの席で弁当を食っていた教師の声に顔を上げる。
もう、その日は、驚きの連続で正直疲労困憊だった。
何かのセレモニーが終わった後ってのは、どっと疲れが押し寄せて来るものだけど、本来経験する筈のない疲労感まで上乗せされてしまった訳だから。
まぁそんなこんなで出会いは衝撃的だったけど、人間ってのはどんな破天荒な事でも毎日それに関わっていれば次第に慣れるもので。
今だに不意打ちで度肝を抜かれる瞬間はあるものの、もう俺達は普通に一条の特異体質を受け入れていた。
それは俺達だけに限らず、今まで彼に関わってきたすべての者に当て嵌まることだろう。
「ありがと~。助かった~」
職員室の、一条の机までたどり着いた所で改めて礼を言われた。
「良いって良いって。その代わり、今度ジュースでもおごってよ」
机の上にノートを置きつつ笑顔で返答する。
瞬間、右手の人差し指に、ピリッとした痛みが走った。
「こら、司藤」
ノートの端ででも切ったかな、と指を確認しようとした俺は、右斜め向かいの席で弁当を食っていた教師の声に顔を上げる。