僕らが大人になる理由
その瞬間、パッと電気が復活し明かりがついた。
目の前の真冬は、目をまん丸くさせて俺を見つめていた。
我ながら、凄いことを言ったと思う。
「光流君…?」
「言っとくけど、冗談じゃないからな」
「え、え!?」
―――『冗談じゃないからな』。
俺は、真冬を真っ直ぐ見つめてそう伝えて、真冬から離れた。
そして、今出入り口付近にいる人物にも、宣戦布告した。
俺は俺のために、言ってやった。
言ってやったからな、紺ちゃん。