2番目のわたし。【完結】
「‥‥大谷‥‥‥」
「何やってるんすか先輩!
あいつの事振ったんじゃないんですか?!」
あぁ、朝香のやつちゃんと守ってるんだ
こいつにも言ってないんだこの関係のこと
それなら俺も言わないよ
「何が?振ったよ?それが?」
「じゃあ、なんで抱きしめたりしてるんですか!あいつが苦しんでるのわからないんですか?!」
こいつに負けそうだ。
でも、譲れない
「ただの俺の気まぐれだよ。
ただそれだけだ。あいつのことなんて知ったこっちゃねぇよ」
気まぐれなんかじゃない、
知ったこっちゃねぇなんかじゃない、
あいつのことばっかり考えてるよ
お前とおんなじくらいな。
「先輩!2度とあんなことしないでください!」
「‥‥‥さぁな、ちゃんと見張ってれば?ははっ。」
そして俺は逃げるように体育館に戻って行った。
あんなこと言えるあいつに負けるのが悔しくて、羨ましくて。
泣きそうになったんだ。