【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「なぁ…」
「んッ?」
腕を組んでいる諒ちゃんへ視線を向けると、諒ちゃんの視線の先はさっき人形が見えた位置にある。
「あの人形…、今までずっと俺達の事付回していたのかもな」
「そうなのかな?」
私達はずっと、瑞希に見張られていたのかな?
だったら私達に探させるより、目の前に現れて何か言って欲しい。
それとも私が怒っていると思っていて、出ずらいとか?
諒ちゃんの深い溜息が聞えてきて、すぐに思考を中断させた。