【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「送るよ」
恥ずかしいからさっさと帰ろうとまた諒ちゃんに背を向けると、すぐに声をかけられた。
その言葉に、クスッと笑ってしまう。
「諒ちゃんの家の隣が、私の家なんだけど」
「それでも行くんだよ」
心配だしな…と言って、諒ちゃんは立ち上がった。
まだ恥ずかしくて諒ちゃんと顔を合わせたくなかったんだけど、まだ諒ちゃんと一緒にいたかったから…。
だから諒ちゃんの言葉に甘える事にした。
隣の家だけど---
家に帰ったその日の夜、何事もなくそのまま眠りにつく事が出来た。