【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「でも…」
「お前、分かってんのか?明日までに瑞希を探し出さないとお前の命がないかもしれないんだぞ?俺なんかより自分の事を優先しろ」
「諒ちゃん」
「行けッ!」
強い口調に押されるかのようにフラリと立ち上がった私は、後ろ髪を引かれる思いで走った。
急げよッ!
と、後ろから聞えてきた声に私を更に追いたてる。
ゴメンネ、諒ちゃん---
絶対に瑞希の彼に会うから、だから諒ちゃんは早く保健室に行ってね。
下駄箱まで来て靴を履き替えている時、横に影が落ちてきた。
不思議に思いながらも上を見上げる。