【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「無理やりって?」
「…その言葉通りだ」
ククククッ…、と笑うその男を睨み付けた。
無理やり付き合ってるってどういうこと?
好きあって付き合ってるんじゃないの?
「無理やり付き合ってるってどうして?瑞希はあなたの事、好きでもないのに付き合ってるの?」
「お前…、自分の立場分かってんの?」
コツコツ---
私へと近づく木崎さんの足音が、嫌にうるさく聞こえた。
それと同時に、後ろへと下がる私の足音も工場内に響き渡る。
嫌な予感に唇を引き結んだ。