【完】人形達の宴~通りゃんせ~
本当に危ういところで人形が姿を現してくれて、私は助かったようなものだった。
あれ?
私を殺そうとしているくらい恨んでいるはずの瑞希が、そもそも私を助けようとするだろうか?
偶然、助かっただけ?
それとも---
「…そうだね」
私を助けようとしてあの場所に瑞希が現れたわけではないとしても、そのおかげで助かったのは事実だから…、
私は瑞希に感謝しなくちゃだよね---
「で、瑞希について何か分かったのか?」
諒ちゃんの言葉にコクンと頷いた。
そして促されるように諒ちゃんの家へと入り、諒ちゃんの部屋で話し始める。