【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「…それ以外でだよ」
それ以外で聞いた事…?
私はないなぁ---
首を傾げる私を見て、呆れた顔をしながら言葉を続ける諒ちゃんになんかイラッとした。
でもすぐに諒ちゃんの次の言葉で、その感情が拡散される。
「小学生の頃だったかな?音楽の授業で聞いた事ないか?」
「へ?春日井村を?」
「んーっ…、春日井村っていうか『春日井天神社』」
「はぁ?…………、全くないけど」
細い目を更に細くして私を馬鹿にしたように見ながら、偉そうに諒ちゃんは言葉を続ける。