【完】人形達の宴~通りゃんせ~


「はぁぁぁぁぁ~」


「ウルセェッ!」



ちょっとため息をついただけで怒鳴りだす木崎さんに、私もプチンと切れて立ち上がった。





「あんたの方こそうるさいのよッ!いいかげんにして!さっきからガンガンガンゴミ箱蹴っ飛ばしたり文句たれたりしてもううんざりなのよ!そんなにイライラするならもう帰りなさいッ!男のくせにうざいったらありゃぁしないわッ!!!」




ハァハァハァ---


息継ぎもせずに言い切った私は思いの他、スッキリしてしまったのは内緒である。





「…ごめん」


ションボリとうな垂れながら、ドサッと椅子に座った木崎さん。




そして空を見上げ分厚い雲を睨みつけながら、瞳を細めた。



< 351 / 611 >

この作品をシェア

pagetop