【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「お前ら」
「はい?」
では私が先陣を切って…、と諒ちゃんから離れようとしたところで声をかけられた。
「これから殺されるってのに、怖くないのか?」
「そりゃあ…、ちょっとは怖いけどでも瑞希が私の事、殺すわけないって思ってるから」
「…瑞希は本気だったぞ」
その言葉にゾクッと寒気がした。
現実味をまだ帯びてはいなかった『死』と言うものに、どこか他人事のように思っていた。
だから私は殺されないとそう思っていたのに…、
瑞希が本気だったと第三者の口から聞いた途端---
正直、怖くなった。