【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「行くか?」
ボンヤリ考えていたら、声をかけられた。
横を向くと、諒ちゃんが私をジッと見ていた。
絶対に今、間抜けな顔をしていたはずっ!
そんな顔を諒ちゃんに見られていたのかと思うと少し恥ずかしくなってしまい、顔が赤く染まる。
でも、薄暗いこの場所で私の顔色までは分からなかったようで諒ちゃんにはからかわれなかった。
それはそれで寂しいけど、まいっか。
コクン---
頷き、後ろを振り返る。
村長さんと木崎さんが、私達を見ていた。
二人とも私達に着いて来るんですか?
そう聞こうとした時、木崎さんが私から視線を背け下を向いてしまった。