【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「大丈夫か?」
「うん、落ち着いた。動揺してごめんね」
「いや…、結衣がそう思うのも無理はない。実際俺もこの中に入った瞬間、怖いと感じたしな」
外の微かな光と少しばかりの暗闇に慣れてきたのか、だんだんと室内の様子が見えてきた。
やはりと言うか…、
ううん、想像以上の室内の様子にゴクンと息を飲む。
薄暗闇の中、市松人形達が所狭しとたくさんいて…、怖すぎるんですけど。
「す…っげぇー」
本当に凄いね。
圧倒される程の人形の多さに、息も出来ないくらいだ。