【完】人形達の宴~通りゃんせ~
「…許さないってね」
聞いたことのない、低い声が私の口から出た。
先ほどチラッと横目に見えた物をもう一度確認してから、人形達に視線を向ける。
そして抱きしめていた瑞希を、ソッと床に置いた。
「こうするのよッ!」
カランッ---
ダッと走った私は床に落ちていたささくれ立った長い木の棒を掴むと、人形達に向かって振りまわした。
『ウワッ』
『キャー』
ガンッ、ドガッ---
多くの人形達を振り回した木の棒によって、次々に当て壊していく。
「許さない!許さないんだからッ!!!」
こいつらなんか絶対に許すもんかッ!
諒ちゃんと瑞希がどれだけ苦しんだのか、味あわせてやる!