【完】人形達の宴~通りゃんせ~
イタズラだとは、分かっている。
それでも人形が動くのが薄気味悪くて、恐怖が全身を包みこんだ。
こんな事で…、
負けてはダメ!!!
そう思った私は目に力を込め、人形を睨む。
負けるもんか!
瑞希を悪者にしようとする、酷いヤツになんて---
「殺す?出来るものならやってみなさいよっ!」
ガタッ---
シーン…と静まり返っていた部屋から突如、物音がしてビクッと肩が揺れる。
思わずその音の出所を探そうと、周りを見渡した。