出会いの本〜出会えてよかった〜
俺の話の腰を折らずに聞いて欲しい。
質問は後だ。
お前も多分気づいてるかもしんねぇけど、俺、水守隼汰が水守山に住んでるのは理由がある。
それは、この山「水守山」に誰も近寄らせたいため。
この山は本当に危険な山なんだ。
だから普通の人には水守公園も普通のやつなら見えない。
だけどお前は見えるだけじゃなく、水守公園に入って本まで読んでやがった。
まぁ、それは、お前が風早暦の血を引いてるからだろう。
暦さんは水守家しか持ってないはずの力を持ってた。
それでか、あの人は「禁書」を手に入れてしまった。
それは、水守門の向こうにある世界のものらしくて、結構大事な本らしいんだ。
そんで、水守山にある水守門の向こうからこっちの世界に禁書を探しに来たんだ。
で、暦さんを連れ去った。
でも、暦さんは禁書を持っていなかった。
どっかに隠したらしいんだ。
だから未だにあいつらがこっちの世界にいる。
そんなのを片付けるのが水守家の仕事。
だからお前の周りにつきまとってるあいつらを片付けなきゃなんねぇ。
でも、いままで全く関わりのなかった俺らが急に近い距離になって、それを見たアホどもが変な噂たてねぇように、付き合ってるってことにして、近くでお前の周りに集まってくるあいつらを片付けられるようにそうする。
これで疑問はねぇだろ?
んで、この家は水守のもんが集まるとこで、結構大事なところなんだ。
だから、それがあいつらに見つからないように外観がかわってんだ。
これでいいか?
最後に。
お前は思い出さなきゃいけねぇことがあんだ。
それを思い出したら、この、何百年も続いた呪いは解けるんだ。