出会いの本〜出会えてよかった〜


「かえりましたー」

二階建ての、家族四人で住むにはちょうどいい一軒家。風早家につく。

「ぼっちがかえってきたー」

「黙れ」

可愛い可愛い弟のお出迎え。

全然嬉しくない

「おかえりー」

奥からお母さんの声が聞こえる

その声を聞き、弟を睨みつけながら二階にある自分の部屋へ向かう。

ガチャ

自室の扉を開ける。

私の部屋というと、一言で言って

本。

ベットと机とタンスと本。

私はいつか本に埋れて死ぬんだな

と、何度思ったことか。

部屋で制服を脱ぎ捨て部屋着に着替えベットにダイブする

「ようやく帰ってきたぞー」

枕に顔をうずめながらモゴモゴという。

すると

ドンッ

いきなり扉を開かれる

「なんだよーー!」

「なんだよじゃない。ご飯。ずっと呼んでたんだけど」

お姉様にとっても冷たい妹からの冷たいお言葉。

「あっ、すいません」

私は妹の目線に怯えながら自室を後にした
< 2 / 43 >

この作品をシェア

pagetop