出会いの本〜出会えてよかった〜
「かえりましたー」
二階建ての、家族四人で住むにはちょうどいい一軒家。風早家につく。
「ぼっちがかえってきたー」
「黙れ」
可愛い可愛い弟のお出迎え。
全然嬉しくない
「おかえりー」
奥からお母さんの声が聞こえる
その声を聞き、弟を睨みつけながら二階にある自分の部屋へ向かう。
ガチャ
自室の扉を開ける。
私の部屋というと、一言で言って
本。
ベットと机とタンスと本。
私はいつか本に埋れて死ぬんだな
と、何度思ったことか。
部屋で制服を脱ぎ捨て部屋着に着替えベットにダイブする
「ようやく帰ってきたぞー」
枕に顔をうずめながらモゴモゴという。
すると
ドンッ
いきなり扉を開かれる
「なんだよーー!」
「なんだよじゃない。ご飯。ずっと呼んでたんだけど」
お姉様にとっても冷たい妹からの冷たいお言葉。
「あっ、すいません」
私は妹の目線に怯えながら自室を後にした