出会いの本〜出会えてよかった〜
日常のページ


「美冬ゴロゴロしすぎ。」


「ねーちゃんゴロゴロしすぎ」


「おまえ達が言うな」



兄弟水入らず。

と言ったところか。



今日は久しぶりに休日に家に家族が全員揃ってるday

なのだ。


なんともめんどくさい。


今日は誰にも邪魔されずにゴロゴロできる!!
やっふぉぉいっっ!!!


って思っていた私がバカだった。

いや、アホだった。

おたんこなすだった。


生憎、午前中一番陽が当たるリビングに兄弟がそろっている。


それだけあって、いつも確保できるはずのくつろぎスペースが残されていない。


妹と弟によって。



「ねぇ、君達。年功序列って知らない?」

「知らなーい」

「知らね」


ぐぬっっ……

とぼけやがって!


「お姉さまを敬おうとか思ったことない?」


「ない」

「ない」


…………


貴様らも即答かよ!


君達は私という人間を侮辱し過ぎだとおもうんだ。

うん。



まぁそれでも、最近あんな出来事があったばかりだから全く気を抜けなくて疲れてたところだったので、この兄弟水入らずでまったり、というのは、結構気休めになる。


思い思いに趣味に赴いてる兄弟を眺めるというのもさほど悪くない


むしろ、いい眺めだと思う


束の間の休息……を台風が通り過ぎる




ガラガラガラッ


そういってリビングの扉が勢い良く開かれる


まぁ、必然的に音のした方を見つめる


妹弟同様に。



すると、扉から姿を表した……



いまにも角の生えそうなお母さん


そのお母さんの表情というと……


ひとことで言って怒っている

大憤怒だ。


弟の息が心なしか荒くなった気がする



子供達の視線を集め、こう「叫ぶ」


「なにをゴロゴロしとんじゃぁ!んなことしとる暇あるんだったら自分の部屋の片付けして3人で買い物行ってきぃ!」


とのことだった。

そういえば、二回から掃除機の音がしてた気が……


あーなるほど、あのモノの散らかり用に憤りを、感じたんですね。

さすがに。


私も本を片付けなきゃならんことを、切実に感じる


捨てる事なんてもちろんできないけど、さすがに、多過ぎる。


最近ではもう、本棚も足りなくなってきた。

だからと言って本棚を追加することはできない。

何故なら、何故ならね?



もう。スペースがないからさ。


もう、本棚を置くスペースすら存在してないのだ

私の部屋には。



「ん~。本棚がないと無理だ。」


上記の通りに考えた私はこう発言した。

でも、それに間髪いれず返事が返ってくる


「押し入れに入れればいいだろ?」


お母様……

怒ると人が変わったかのように……


「でも!押し入れに入れたら、埃被っちゃうじゃん!」


「頭使えばわかるから、さっさと行け。本が埃まみれになる前にあんたが埃まみれになるよ 」


すっごい説得力ある言葉を頂いたところで、渋々自室に向かう、

姉、妹、弟

であった。
< 32 / 43 >

この作品をシェア

pagetop