ひらり、舞う、恋
潤んだ瞳で見つめると、杏里ちゃんは仕方ないなぁと言うようにふぅーと溜め息をついた。





「わかったよ。私が佐瀬呼んできてあげる。中学一緒だったし、そんな警戒されないでしょ。」




「ありがとう!でもどこで…」




「うーん、あんまり人がいなそうな、体育館裏辺りでどう?」









杏里ちゃんの提案通り、私は先に体育館裏で待つことにした。




沈黙の時間ーーーーー





杏里ちゃん、大丈夫かな?
佐瀬くんは、本当に来てくれるかな…?





ドキドキして、手のひらをギュッと握りしめる。




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