【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
「結衣ちゃんみたいな花だって黒埼が言うのよ。会った事ない私は、もう想像しまくったわ」
「がっかりさせてすみません。こんなでした」思わず笑うと
「ううん。本当に結みたいな子って思ったわ」
「結衣ちゃんみたいな花か…どこか儚げな感じなの?」
「そうなのよ。結衣ちゃんって元気な可愛さじゃなくて儚げで可愛いのよね。でも話すと灯りがともったみたいにふわっって優しい灯りがともって愛らしくてね。母性本能くすぐられるのよ」
「それって私が暗いってことですか?」
笑いながら聞くと
「暗いんじゃないのよ。危ういっていうか儚げなのよ。守ってあげたくなるのよねぇ。話すともう穢れがなくてほんと可愛いの」
佐和子さんも身ぶり手ぶりをつけて話してくれる。
「えぇ…わたしってそんなんじゃないですよ。23ですよ。それなりに大人になってきてるんですから」
「こんな穢れのない大人なんていいわぁ。心が洗われるわよね。佐和子」
「ほんとよ。真っ白になれそう」
楽しく話ながらもってきた和バラやそれを飾る花々のバランスを見ていると
「あぁ…ほんとステキね。可愛らしい」
「今日は、佐和子さんのイメージなんです」
「やだ。可愛いとか言っちゃったわ」
吹き出す由香里さんの横で
「結衣ちゃんにこんな風に見えてるのかと思うと嬉しいわ」
佐和子さんがほんのり頬をそめて
「佐和子さんは、可憐な可愛らしさ、由香里さんは凛とした美しさです」
「ちょっと…聞いた?ほんと結衣ちゃんは可愛いわ」
3人で顔を見合わせてクスクス笑った。