【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀


ぁ…ぁ…って声を出そうとしてみたけど


やっぱりまだダメみたい。


喉もすごく痛い。


今頃になって手の傷もずきずきしてきた。



隼がベッドにあがり私の横に寝転がるからすごい焦った。



肩肘をついて、頭を撫で


「痛むか?」って聞いてきて


うん。と頷くと綺麗な顔を歪めたあとで


「まじで死ななくて良かった」


そう言って額をコツンとぶつけてくるから恥ずかしくて顔が赤くなったと思う。



「怖かったよな。助けにいけなくてごめんな」


つらそうな顔をするから顔が赤いまま


「生きてるからハァハァもう平気。次は助けて」

口を動かせば


「お前、まだ怖い目にあいたいの?」なんて言われて


慌てて首をふった。


「連絡うけたとき、血の気が引いた」


隼はそう言いながら


「俺もこっちに戻るから。結衣は何も心配するな」


優しいバリトンボイスに自然と頷いてしまった。

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