【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
ベッドも大きくて豪華すぎる。
「ほんとにここ使っていいの?」
「あいてる部屋だ」
「ありがとう」
「前が奏の部屋だ」
「うん」
「1人で大丈夫か?」
1人暮らしだった私にそんな事を言うから
「大丈夫よ」思わず笑った。
トイレの場所とお風呂場を教えてもらいすぐに私はお風呂へ向かった。
「結衣、その手で大丈夫か?手伝ってやろうか」なんて真顔の隼。
慌てて「全然平気。慣れてる」と答えたら
また顔を歪めて「あんま傷つけるなよ」
「うん。でも…ゴム手袋が欲しいかも」
「風呂、少し待ってろ」
隼が踵を返すと
「若、春香さんから急いで結衣さんに渡してくれと」
息を切らせた組員さんから白いビニールが手渡され
中を覗けばゴム手袋。
「あはははは。さすが春香さん」
不思議そうな顔をする組員さんの横で私と隼はクスクス笑った。
包帯の手とゴム手袋を見せると
「あぁ」って組員さんもクスッと笑った。