【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
浴室のドアを開けると何もかもが広い。
高級ホテルにでも泊りにきたような気分。
洗面台から、バスタブ、置いてあるタオルの一つ一つがステキだからセレブ気分で鏡の前にたつと顔の痣より目立つ痣が首にくっきりとついていて
それを見た瞬間、恐怖感が蘇ってきた。
豪華さを堪能したかったけれど、超特急で洗い
急いで部屋へ戻った。
何もないのはわかっていても、この怖さというものはどうにもならない。
かなりの急ぎ足が聞こえたんだろう
ベットに座り、気持ちを落ち着けていると
コンコンとノックがし
「結衣、あけていいか」隼の声が聞こえた。
「うん」
「どうした」
「あぁ…ごめん。お風呂で首みたら思い出しちゃったからなんか急いじゃっただけ。大丈夫」
「ちょっと待ってろ」
隼が部屋から出ていったけどすぐにドライヤーを持って戻ってきた。
「風邪ひくぞ。髪乾かしてやる」
「いいよ。自分で出来るから」
「いいから」そう言って睨むから
ドレッサーの前に座ると隼が丁寧に髪を乾かしてくれた。