【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
私のベッドでまだスヤスヤと眠っている隼に
「隼…起きて。ご飯だって」
「ねぇ。隼ってばぁ。奏くんも起きたよ」
身体をゆするけどなかなか起きない。
「はーたん。起きて」笑いながら呼ぶと
腕が伸びてきて隼の上に寝そべる形で抱きしめられた。
「ちょ…ちょっと…」
「何がはーたんだ?」
ギュっギュっと締め付けられ
「すまん。はーぼう。許せ」そう言って笑うと
「何時だ?」少し枯れた声が色っぽい。
「もう8時半近いから」
「うはーっ。良く寝たな」
「私も目が覚めたら7時40分だよ。焦ったよ。隼がいてくれたから熟睡できたみたい。ありがとう」
一度も怖さを思い出すこともなく深い眠りだった。
「俺、結衣の匂いだわ。すげー安眠」
「やっぱりぶんぶんだね」
2人で大笑いした。
「みんな待ってるよ」
声をかけたけど隼も先にシャワーを浴びたいらしい。
だからまた1人で先に由香里さんのいた部屋の方へ歩いていった。