【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
「隼~」
「おいで」
返事があったのでドアを開けると
「結衣、いちいち声かけなくていい」
「一応プライバシーですから」
「結衣が家にきて、まだ1日なのに結衣のことがどんどんわかって、今まで以上に可愛くて、もう手放せねーぞ」
「えぇ~」
「でも、私も隼のことどんどんわかって、どんどんドキドキするよ」
自分で言ってまた真っ赤になったのがわかる。
「ドキドキするんだ」
「するよ。隼は何気なくしてても私はドキドキ」
そういうと隼は私を抱きしめて
「ほら、俺もドキドキしてんだろ」
心臓の音をきかせてくれた。
「私、隼と違ってこういう事されるの慣れてないから…」
「フッ…俺も慣れてねーからドキドキしてんだろ」
それが本当かどうかはわからないけど、でも隼の心臓も本当にドキドキしてた。
抱きしめられているとどんどん恥ずかしくなって
「隼…恥ずかしいから。ねぇもうお風呂入ってくる。心臓止まっちゃう」
心臓の音は隼もドキドキしていたけれど、やっぱり隼は普通に話しが出来る。
「疲れただろ。そこの風呂使え、俺はあっち行ってくる」
「ありがとう」
私は赤い顔を隠すように部屋を出るとお風呂の支度をして今日こそは堪能しようとウキウキしながらお風呂場へ向かった。
広いお風呂で鼻歌を歌いながら今日の楽しかった出来事を思い出してゆっくりと入った。
隼のことも考えた。
考えると顔が赤くなってのぼせそうになった。
久しぶりのこんなドキドキ感に自分でもどうしたらいいのかわからない。
本当にこのままじゃのぼせると思い慌ててお風呂を上がった。