【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
SCENE 7
隼の言う通り、毎日楽しい発見があったり、お話する組員さんが増えた。
テレビなんかなくても何ら問題もなく
テレビがないから退屈だと部屋から出て組員さんとお話をする。
玄関にもボス達のところへ行くドアのところにも
私専用の可愛いサンダルが置いてあって
「これ私のかな?」
「他に誰も履けそうなやついないだろ」ってクスクス笑う。
植木さんも私が歩いたり走ったりする姿は可笑しかったらしい。
失礼な事に転ぶんじゃないかとはらはらしたなんて言うから
「ご心配おかけしました。足までちっさいって思いました?」って笑って聞いても
「いいえ、思ったりしやせんよー」って笑い帰してくれる。
送り迎えのときに行っても植木さんじゃない時もある。
だけど、みんないろいろお話をしてくれて
子どもの様に飴やチョコをくれる時もある。
だから隼から何か欲しいものあるかって連絡がくると
「飴」とかお返しを頼んだりするようになった。
ポケットの中から飴の交換をするのが何となく楽しみになった。
「若、良く笑いますね」
「結衣さんがいらしてから若の話声を良く聞くようになりやした」
「楽しそうな若を見れると嬉しいっすよ」
そんな言葉を聞くと私もとっても楽しくて幸せになった。