【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
首についていた怖い痣も消えた。
手の怪我もすっかり良くなり薄い傷だけになった。
首の痣があるときは見えると一瞬顔を曇らせることはあったけれど
その話題を避けるかのように誰も口にしなかったから気分はどんどん上向きになって過ごせた。
すっかり痣が消えるとみんなの顔も本当に笑顔でその心使いに感謝もした。
心配して「大丈夫ですか?」と聞かれればその事をイヤでも思い出していたはずだから…。
隼も翌日以降は一度足りとも口にしなかった。
手の傷を消毒をしてくれる時にもいつも笑い話をしながらだ。
何で怪我をしたのかさえも忘れてしまいそうになるぐらい
「花屋はあぶねぇ」
なんていうからフラワーショップで傷をつくったかのように思えてしまっていた。