【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
そのうち見慣れるのかな…なんて考えながら歩いた。
隼の部屋をノックして声をかけると
いつも必ず「おいで」と聞こえてくる。
ドアをあけると「終わったか?」笑っているから
「田口さんと林さんで配膳スペシャルトリオなんだよ。息があってて凄い速くてピカピカだよ。渡辺さんがほめてくれたよ。嘘だと思うなら聞いてみてよ」
「プッ…渡辺に聞いておくよ。おい結衣…汗かいてるじゃないか」
「いいのよ。充実感味わってるんだから」
満足そうな私の顔を見て隼はゲラゲラと笑った。
隼も子ども扱いされてるとからかうと、眉間に皺をよせたから
笑いながら渡辺さんとの会話を伝えると思いっきり吹き出した。
聞きたい事があったけど話していいのかどうか迷っていたら
「結衣?何かあるなら言ってみろ」
「ん…。今日ね初めて刺青を見た。田口さんも林さんも腕に刺青があって、ちょっとびっくりしちゃった」
「あぁ…。怖いか?」
「ちょっとね。身体中にあるの?」
「あぁ」
「なんでするの?」
「覚悟みたいなもんだ。刺青は一生消えないから背負っていく覚悟だ。まぁ誓いだな」
「そうなんだ。それなのに驚いて悪かったなぁ」
「普通驚くだろ。気にするな」
「でも、洗い始めたらそれどころじゃなかったんだよね。何せスペシャルトリオだからさ」
「プッ…あぁ」
「ねぇ…隼も刺青あるの?手とかにはないよね?」