【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
お風呂からあがると「立てるか?」
そっと隼がおろしてくれた。
何かカクカクしてるけど、少しなら立っていられる。
由香里さんが買ってくれたピンクのバスローブを私に着せてくれて
隼は私を支えながらお揃いのバスローブに袖を通した。
だけどすぐにまた私を抱きかかえて部屋に戻りベッドに寝かせ
「待ってろ」と言って部屋を出て行ったけど
期待を裏切らずにドライヤーを手にして戻ってきた。
コンセントを挿すと当然のようにまた私を抱き上げ膝に座らせる。
そして楽しそうに髪を乾かし始めた。
「ねぇ隼」
「ん?」
「腰に力が入らなくなることって世の中にはいろいろあるんだね」
私が思わず笑うと
「そのうち2つを体験したか」
隼も笑っている。
私の髪が乾くとまたそっとベッドへ降ろし
隼は自分の髪を乾かしていた。
その姿をじっと見ていたら
「あんまり見るなよ」なんて照れていて
「恥ずかしいでしょ?私だって匂いかがれるの恥ずかしいんだよ」
「仕方ねぇだろ。いい匂いなんだ」
「仕方ないでしょ。スキなんだから」
「結衣、まだ足りねぇのか?」
意地悪い顔をするから慌てて
「十分過ぎるほど足りております」
相当顔がひきつっていたらしい。