【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
「結衣」って隼が甘いバリトンで呼ぶから
「隼、なに?」って返事をしたら
昼間なのに猿になろうとしてて
「明るいからイヤだ」って言ったらわざわざカーテン閉めて
「それでも明るい」って拒否してたら
「そんなの気にならなくしてやるよ」って私をベッドにそっとおろすと
「結衣、愛してる」って耳元で囁くバリトンボイス。
麻酔にかけられたみたいに動けなくなって
隼の優しい口づけがどんどん深くなるたびに身体が熱くなった。
滑り込んでくる舌に逃げ道を失い、いつしか私もそれに応えた。
ぁ…って甘い声が出るよう仕向けたくせに
「煽るなよ」って妖艶に笑う。
翻弄されていくのが何だか悔しいけれど
隼の首に腕をまわして「愛してる」っ囁いた。
もう指先から足の先まで溶け出しそうなのに、
それでも決して手を緩めることなく私の身体を味わいたいらしい。
「結衣は匂いだけじゃなく身体も甘い」ってニヤリと笑うと
「結衣はもう一生俺の女だ」って擦れた声で貫かれ
それからは、もう何も考えられなかった。
何度も何度も押し寄せる波に
「隼…」って助けを求めても
「そのまま感じてろ」
そう言ってもっともっと高いとこまで追い詰める。
アッ…ダメッ…隼…
もう何度めかもわからない絶頂へ上りつめると
「結衣…」って名前を呼ばれたあと知らない間に眠りについた。