【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
SCENE 9
「もう外が暗いね」
「寒くないか?」
「うん。大丈夫」
ラ・フルールに着くと隼も降りて店長に頭を下げてくれて
お花を受け取ると急いでAILESへ向かった。
AILES前に横付けするように車が停められ
隼が早々と車を降りると
花を持っている私を包みこむようにして
先に店の中入れってドアを開けた。
「ほら行け」って昨日みたいなセリフ。
「こんにちは ラ・フルールです」
私が駆けていくと
「結衣さん」
黒埼さんが笑顔で迎えてくれた。
道具を持った隼もすぐに入ってきて
「大丈夫でしたか?」
私の顔を見てから隼の顔を見てたけど
私も笑顔で隼も笑顔。
「良かったです。楽しみにしてました」
「黒埼さん、本当にありがとうございました。黒埼さんのお陰で私は今こうして生きていられます。お礼が遅くなってすみませんでした」
深くお辞儀をすると
隼も「この恩は忘れない」
頭を下げてお礼を言っていた。