【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
パーキングへ戻ろうと角を曲がるとすぐに立ち止まっている人がいて
ぶつかりそうになった。
「すみません」慌てて謝ってから見上げると司だった。
女の人がベッタリと寄り添っていて、司は誰かに電話をしているようだった。
女の人に睨まれたけれど、私はそのまま通り過ぎた。
車のエンジンをかけながら
「あそこでつーぴょんって言いたかったな」なんて1人吹き出した。
どんなに格好良くしていても『つーぴょん』だから。
でも、『つーぴょん』って呼んだら『半ケツ』って呼ばれるな。
そう思うと可笑しくて可笑しくてにやつきが抑えられず
ニヤニヤしながら運転して店へ戻った。