【BL】切恋のあと…
次の日は生憎の雨だった。
大学のキャンパスを歩きながら、ぼんやりと窓の外を見る。
今頃、振られているんだろうか。
明日、なんて声を掛けようか。
色々と、らしくなく考えた。
でもその思考は唐突に停止した。
窓の外に居るはずのない奴を見つけて、俺は思わず走り出した。
どうして、ここにいる?
俺は、勢いのままソイツの肩を掴んだ。
「きゃ!?」
「お前、なんでここにいる?」
「な、何ですか、一体…」
「何でいるんだよ?だってお前はアイツと会ってるはずだろ?」
俺の言葉で、彼女は気付いたようで。
迷惑そうな表情を見せた。
「ああ、アイツの友達?行くわけないじゃん。面倒臭い。ああいう弱い奴、大嫌いなのよ。」
弱い?
誰が?
あいつが?
「どこだよ……」
「え?」
「どこで会う約束してたんだよ!?」
ビクッと女は肩を竦めた。
「三条駅前だけど…」
小さい呟きを聞いて、俺は走り出した。