グレープフルーツ
あたしは午後の授業が嫌いだ。しかもその授業が英語だったりしたらもう最悪!!だって午後の授業は、睡魔との闘いが待ってるんだから。

「ふわぁ…眠。」

「…寝んなよ?隣の奴みたいに。」

あたしの右隣りの席の優助が、あたしの左側を指さして言う。

あたしの左隣の席はと言うと・・・あたしは優助の指をたどる。

ソコには、窓際でポカポカ日にあたって気持ちよさそうに寝てる賢太の姿が。

「いいなぁ、賢太。」

「んにゃ…」

「あはっ!可愛い♪  顔に落書きしたらダメかな?」

と言いながら優助の方を見る。

「可愛いんじゃなかったのかよ?!  やめとけ、怒られるぞ。」

「えぇ…したかったのに…」

「かぁ~な!!  ほい  プリント。」

前の席からプリントがまわってくる。

「あっ、ありがと  隆浩。」

「いーえ、それより寝んなよ夏南!」

「ん・・・隆浩が言うならがんばるー。」

「おー頑張れ。」

「普通授業って眠くなんの頑張るんじゃねぇよな?」

「「普通はね!!」」
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