二度と聴けない愛のうた
近寄ってみると

俺と同い年くらいの女の子が

制服でギターを肩にかけ

歌っていた。

いわゆる、弾き語りなんだろう。

とても、きれいな声だった。

切なくて、甘くて、どこか懐かしいような。

『~♪~♪~♪~』

さっきのラジオとは違う

聞き惚れてしまうほどの歌声だ。

思わず見とれていると、

『~♪~……わぁ!!!!』

「!?」

『び、びっくりしたー!』

「あ、ごめんね。」

『いや、あの、ごめんなさい』

「え?」

『大声で歌ってて迷惑でした??』

「いや、全然!」

『良かったー…!』

「歌うまいね。」

『あ、ありがとう』

女の子は照れていた。
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