僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜
「奈緒、今日はどこ行く?」
「うーん、どこがいいかなぁ。」
「ねぇ、俺たちと遊ばね?」
「奈緒どうする?」
「いいよ、ちょうど暇だったし。」
「俺たちの知り合いのクラブでいいか?」
「いいねぇ〜、行こ行こ‼︎」
あたしが記憶を失くしてから、一ヶ月が経った。
記憶は失ったままだった。
泣いた後、こっそり病院を抜け出して街をフラフラ歩いていたら、ある女の子と出会った。
その女の子が今のあたしの1番の友達の、高2のみぃこと山原瑞稀ヤハマラミズキ。
みぃには記憶喪失のことを話した。
同情されるかと思っていたら、
『じゃあ、記憶がない分これから、うちが楽しい思い出をいっぱい作ってあげる‼︎』
その時のあたしをドン底から救ってくれたみぃ。
すごく嬉しくて、やっと受け入れてくれる人が現れた、そう思った。