僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜
そこは小さな公園だった。
吸い込まれるように中に入り、目の前の景色に目を見開いた。
今はもうほとんどないけれど、ここひまわり畑だったんだ……
あたし、ここに来たことあるのかな……?
「夏になると、ここ本当にキレイでお前この場所が1番のお気に入りっていつも言ってた。」
「あたしが……?」
「なぁ、奈緒、本当はさみしいんじゃねぇーの?」
ーーグサッ
なんで、あたしの核心突いてくるのよ……
みぃにすら、言ってないことなのに……
「今の奈緒、ここに来た頃の俺の目をしている。」
「あんたのこと知らないよ。」
「記憶ないから知らなくて当然だけど。でも、こんな俺を救ってくれたのは奈緒、お前なんだぜ?」
あたしが……?
あたしがこの男の子を救った……?
「俺、元々子役だったんだ。人気がピークに達しているときに、友達、事務所、家族に裏切られたんだ。」
「だから?」
「人というものが信じられなかった。また、この人も俺を裏切るのかなって思いながら、ずっと暮らしていた。」
「俺は人が信じられなかったけど、お前は自分が信じられないんじゃねーの?」
どうして、核心ばかり突いてくるのよ……