僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜
遥希side
「奈緒……?」
嫌な音がして振り返ると、芝生の上に倒れている奈緒。
「おい‼︎奈緒‼︎しっかしろよ‼︎」
「は……るき………」
奈緒、まさか……
「今まで…迷惑かけて……ごめんね……。あたし……人に偉そうに言って……自分が1番……逃げていた……」
奈緒……
「あたし……もう逃げない……。自分からも……家族からも………あなたからも……。」
俺……?
俺から何を逃げていたんだ……?
「ずっと言えなかった……。でも……、やっと言える……」
涙を静かに流し始めた奈緒。
「遥希………
ずっと……大好きだったよ………」
ダメだな、俺……
嬉しすぎて、涙が止まんねぇーよ……
「泣かないでよ……」
「お前こそ、泣いているじゃねぇーかよ。」
「あ、ほんとだ……」
クスクス笑っている奈緒。