未来から来た花嫁 ~迷走する御曹司~
ああ、そうか。さっき政宗君に殴られる寸前、彼の顔が誰かに似てると気付いたのだが、それは小松だったのだ。改めて見れば、やっぱり二人は似ている。全体はそうでもないが、目や鼻や口など、部分部分が似ているのだ。
「人の顔見てニヤニヤすんな」
「や、ごめん」
「あんた、俺が弟だと知って安心か? ひょっとして、俺にヤキモチ妬いてたのか?」
「そ、そんな事は……」
ある。図星だ。しかしそれは置いといて……
「もうひとつ聞きたい。小松を泣かせたというのはどういう事だ? 小松は時々君のアパートへ行って掃除や洗濯なんかをしていたようだが、その時に泣いていたという事か?」
つまり、小松は金のためとは言え、好きでもない男と結婚し、妊娠までさせられた。それが悔しかったり悲しかったりして、政宗君のアパートで密かに泣いていた。そう解釈したのだが……
「違う。っていうか、知らねえよ。そんな事……。大抵は俺がいない間に姉貴は来てくれてたんだから……」
「ああ、そうか……」
「でも、それはないよ。てかあんた、全然わかってねえんだな?」
「人の顔見てニヤニヤすんな」
「や、ごめん」
「あんた、俺が弟だと知って安心か? ひょっとして、俺にヤキモチ妬いてたのか?」
「そ、そんな事は……」
ある。図星だ。しかしそれは置いといて……
「もうひとつ聞きたい。小松を泣かせたというのはどういう事だ? 小松は時々君のアパートへ行って掃除や洗濯なんかをしていたようだが、その時に泣いていたという事か?」
つまり、小松は金のためとは言え、好きでもない男と結婚し、妊娠までさせられた。それが悔しかったり悲しかったりして、政宗君のアパートで密かに泣いていた。そう解釈したのだが……
「違う。っていうか、知らねえよ。そんな事……。大抵は俺がいない間に姉貴は来てくれてたんだから……」
「ああ、そうか……」
「でも、それはないよ。てかあんた、全然わかってねえんだな?」