【短編】異世界の館

※※※※※※※※※

「はぁ～…食った～。」


早く済まそうとした夕食だったが、俺の大好物のすき焼きだったために柔らか～いｼﾞｭｳｼｰなお肉と歯ごたえ最高の椎茸(ｼｲﾀｹ)、ｼｬｷｼｬｷ野菜の魅力にやられてつい長居してしまったのだ。



俺は部屋のドアを開けて続きをやろうと座ったが、変な違和感を覚えた。



電源を付けたまま行ったのにｻｷがいないのだ。


ｻｷの部屋のﾀﾝｽや鏡などはきちんと映像が出ているのに中身はガランとして空っぽなのだ。



「ｻｷ？」


俺は思わず声に出してｻｷを呼んでいた。



【ﾌﾟﾚｰﾔｰﾉｺｴ、ｼｷﾍﾞﾂ、カンリョウｼﾏｼﾀ】



その途端機械音声が流れ、ｻｷが現れた。



「はじめまして。今日は、何をする？」



俺は、まだ何か違和感を覚えていた。



ｻｷはきちんと存在しているのだが、何かが違うのだ。



辺りを見回したが、さっきと同じように３次元の少し透けたｻｷの部屋が映っていた。少し透けた、少し…………！？！？