わがまま即興曲。
不思議な感情
《ちょっと出かけてきます。
夕方には帰ります
何かあったら連絡するんで、安心してください。》
…は?
虫の知らせというのか。
とくに理由もなく、
昼休み、まだ回診の時間ではないけど、
本当にふらっと彩音さんの病室に立ち寄った。
まだ熱もあることだし、
おとなしく寝ているのかなあと、
思ってベッドを見ると…
………いない!?
どこいった?
また、ピアノでも弾きに行ったのかなあ…
熱があるんだから、あんまり病室から脱け出さないで欲しい…
そう思って小児病棟のピアノを見に行ったけど…
…どういうこと!?
やっぱりいなかった。
コンビニに行ったという話は聞いていないし、
そもそもまだ熱がある状態で、
外出しようなんて、ふつう思わない。
もしかしたら戻っているかもしれないと、
もう一度病室を覗いたときに、
ふと目にした机の書置き。
出掛けるって…
いてもたってもいられなくなり、
廊下に出てみると、
「ああ…かわいそうに………
先生に脱走、バレちゃうなんて、
運が悪かったねえ…。」
脱走の常習犯のおじいさんが、
つぶやいた。
嘘でしょ!?
もしかして、これって…脱走!?
夕方には帰ります
何かあったら連絡するんで、安心してください。》
…は?
虫の知らせというのか。
とくに理由もなく、
昼休み、まだ回診の時間ではないけど、
本当にふらっと彩音さんの病室に立ち寄った。
まだ熱もあることだし、
おとなしく寝ているのかなあと、
思ってベッドを見ると…
………いない!?
どこいった?
また、ピアノでも弾きに行ったのかなあ…
熱があるんだから、あんまり病室から脱け出さないで欲しい…
そう思って小児病棟のピアノを見に行ったけど…
…どういうこと!?
やっぱりいなかった。
コンビニに行ったという話は聞いていないし、
そもそもまだ熱がある状態で、
外出しようなんて、ふつう思わない。
もしかしたら戻っているかもしれないと、
もう一度病室を覗いたときに、
ふと目にした机の書置き。
出掛けるって…
いてもたってもいられなくなり、
廊下に出てみると、
「ああ…かわいそうに………
先生に脱走、バレちゃうなんて、
運が悪かったねえ…。」
脱走の常習犯のおじいさんが、
つぶやいた。
嘘でしょ!?
もしかして、これって…脱走!?