わがまま即興曲。
私の良いところ…

なんだろう…それ?

考えながら歩いていると、

「あやねちゃん?」

幼女に話しかけられた。

「あ!るるじゃん!
お前、また入院してんの?」

幼女の名前はるる。
歳は私よりも7歳も下だけど
私と同じで心臓が弱い。

私もここの小児病棟には
よくお世話になっていたから、
るるのことはずっと見てきてる。
はっきり言って、るるが物心つく前から、
るるのことを知っているといっても過言ではない。

だから、ついついほっとけなくなってしまうのだ。

「あのねえ…
じゅんくんがとばした、
バトミントンのはねが、木にひっかかって
たかしくんがこまっててね。」

私の質問は無視かい!!
じゅんくんってだれだよ!
たかしくんもだれだよ!

これだから幼女は!
話が通じなくて困る!

でも、無視するわけにもいかないので。

「バトミントンの羽はどこにあんの?」

結局話を聞いてあげることにする。
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