-YOU-【短】
なんか廊下の方から聞こえる。
座っていたイスから
立ち上がって廊下を見ると
翔くんが見えた。
「翔く‥「ねぇ早く行こうよ。」
え?
話かけようとして
翔くんを呼ぼうとした瞬間
女の子の声が重なった。
「彼女待ってるから無理。」
「いいじゃーん。
彼女なんてほっといてさぁ。」
なにあの女の子‥。
私は気づかれないように
耳をすまして話を聞いていた。
「しつこいよ。
俺もう行くから。」
そう言って翔くんは
女の子の腕をはらうとこっちに
向かって歩いてきた。
やばい!
急いでさっき座って
いたイスに座ってケータイを
いじるふりをする。