わがまま王子と一緒に暮らそう。
下の名前で呼びたくないし。



それにフルネームじゃないしOKだよね!



なのに…



「ここに住んでる人、全員高橋だから。俺のこと悠也って呼べよ。」



こんなこと言ってくるし…。
お前みたいな性格最悪男は名字で充分だっつーの!



「……嫌!ってか、顔近い!」



高橋悠也はだんだん私に近づいてきた。
結構、カッコいいな……って!何考えてんのよ私!!



「へぇー。嫌なんだ。呼ばないとキスするよ?」



不気味な笑みを浮かべてそう言われた。



「……っな!」



私のファーストキスをこんな奴にとられてたまるかぁ!



頑張れ、私!



「……ゆ、うや。」



「何?聞こえない。」



「…悠也!」



「良くできましたー。あ、それとあと5分位で夜ご飯だってさ。じゃあな、茉鈴。」



「私の名前を呼ぶなー!気持ち悪い!」



「あぁ!?」



高橋…じゃなくて悠也と暮らすのは大変そうです。
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